要は、小さく見せればいいんでしょ?
顔を小さく見せるなんて簡単よと言ったある天才は、前髪を必ず"ひとすじ"だけ額に下ろしていたし、別の天才は、踵の半径が3センチで、ヒールの高さ8センチ以上の靴しかはかない。
ある人はショルダー型バッグを決して持たず、常にボストン風手持ちバッグで通している。
すべては、顔を小さく見せるワザ。
私もバッグを買う時必ず全身見える鏡で、"顔"をチェックする。
妙に顔が大きく見えるバッグというのは確かにあって、ショルダーのベルト部分が長めのバッグは本当にアブない。
ワキの下ギリギリの短いチェーンをつけたショルダーがあったが、あれなどは私に言わせれば立派な小顔テクのひとつ。
バッグの大小ではなく、全身の中に置かれた時のバランスなのだ。
高校生のルーズソックスが不思議に脚を細く見せるのと似たような感覚なのかもしれない。
一方、私は顔がデカいから、声を可愛く出すように努力もするし、流行りの香りはぜったいつけないという天才がいた。
それで顔は小さくはならないが、大顔の厚かましさや暑苦しさは随分弱まり、広ーい顔が逆に"はかな気"に見えたりする奇跡も起こるのだ。
確かに、顔の大きさは生まれつき。
一生変わりはしないし、小顔と並んだらひとたまりもない。
しかし、ほんのひと工夫で、少なくとも小さいだけが取り得の顔には勝てるのだ。
なぜって大きな顔は迫力じゃ決して負けないもの。
そもそも、この世紀末のこの日本で、なぜここまで"小顔"がもてはやされたのか、わかるだろうか。
今の小学生あたりは、もう当たり前に顔が小さい。
今はその"切りかえ時期"なのかもしれない。
欧米に"小顔ブーム"など起こりえないのは、もうみんな小顔だから。
10年後には、日本に"小顔ブーム"が起きたことが笑い話になっていたりするのかもしれない。
逆に、大きな顔の方が"個性的"なんてほめられたりしたりして……。